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リビルド開発でガバメントクラウドへの移行を推進。エンジニア支援が実現する「WEL-MOTHER」の未来

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日本コンピューター株式会社

nichicomグループでは、経営目標である「人類の進化に寄与する価値の創造」を実現するべく、健康、衛生、福祉、介護保険、介護予防、子育て支援等の健康福祉サービスとITの融合に取り組んでいます。

業種
ソフトウエア、インターネット関連、情報処理、通信・インフラ
従業員規模
118人(2025年4月現在)
設立
1969年
URL
https://www.nck.co.jp/
  1. お客さまの課題

    ・保健所向けアプリケーション「WEL-MOTHER」をオンプレミス環境からガバメントクラウドへ移行する必要があった
    ・単純なリフト&シフトではなく、クラウドを活用した設計が求められていた
    ・AWS技術に精通したエンジニアリソースが不足していた

  2. 課題解決の成果

    ・パーソル&サーバーワークスのAWS専門エンジニアチームの参画により開発体制を強化
    ・AWS技術に精通したエンジニアを拡充することによる、クラウドを活用した設計・構築の加速
    ・エンジニアの自走力と柔軟な対応により、設計から実装までのプロセスが効率化
    ・必要なスキルを持つ人材を必要なタイミングでアサインし、プロジェクト推進力を向上

目次

ガバメントクラウド対応という未知への挑戦

日本コンピューター株式会社(以下、日本コンピューター)が提供する「WEL-MOTHER」は、東京23区の9割、そして、政令指定都市の8割で導入されている保健所業務を総合的に支援可能なパッケージシステムです。保健所や保健センターで必要とされる、母子健診/予防接種/成人健診/難病対策などの保健衛生系システムをはじめ、医事衛生/薬事衛生/食品衛生などの生活衛生系システムまで網羅しており、現場で働く方々の工数削減、人的ミスの防止など、生産性向上に寄与しています。

現在「WEL-MOTHER」はオンプレミス環境で稼働していますが、デジタル庁が推進している「デジタル社会の実現に向けた重点計画1」に基づき、対象となる健康管理システムのガバメントクラウドへの移行を進めています。
特筆すべきは、オンプレミス環境で動いていたアプリケーションをそのままクラウドに移行するのではなく、クラウドを活用した新システムへ再構築する点です。「クラウドの利点を享受するため、リフト&シフト(ITシステムのプログラムをそのままインフラだけを移行する方法)ではなく、コンテナやサーバーレス技術を活用してリビルド(再構築)する方法で進めています」と日本コンピューターの嶋田氏は語ります。

※1 デジタル庁「デジタル社会の実現に向けた重点計画」(2024621日)
  デジタル社会の実現に向けた重点計画|デジタル庁

dep_Z09_0103.jpgヘルスプロモーショングループ 課長補佐 嶋田 忠相氏

プロジェクトでは、最新のAWS技術を積極的に活用。「Amazon ECS(Elastic Container Service)」によるコンテナ技術を採用し、「AWS CodeDeploy」を用いたCI/CDも実現しています。「AWS CDK(Cloud Development Kit)」でインフラをコード化することでデプロイが容易になり、一貫性も確保できています。オンプレミスと比較して、変更のしやすさと柔軟性が大きなメリットです。

「こうした先進的なアプローチを実現するためには、高度な専門知識と技術力が必要でした。しかし社内にはこれまでオンプレミスの経験しかないエンジニアが多く、クラウドは未知の分野でした」と梅津氏は語ります。

dep_Z09_0134.jpgヘルスプロモーショングループ 部長 梅津 和志氏

AWS技術に精通したエンジニアによる手厚い技術支援

日本コンピューターがパーソル&サーバーワークス株式会社(以下、パーソル&サーバーワークス)を選んだ大きな理由は、「AWS専門のサポート体制と教育された正社員エンジニアによる安定したサービス提供」にありました。
「パーソル&サーバーワークスは単なる人材派遣会社ではなく、私たちの技術パートナーです。常駐エンジニアの背後に、パーソル&サーバーワークスの技術サポートがあることは大きな安心感につながります。エンジニア個人の知見だけでなく、会社全体の技術力を活用できる点が心強いです」と嶋田氏は評価します。

プロジェクトには現在、パーソル&サーバーワークスから5名のエンジニアが参画。最初に参画したエンジニアがリーダーとなり、チームとして活動しています。「チームとして活動してもらうことで、あとから参画した人にまた一から業務を教える必要がなく、社内のリソースを割かずに人員を追加できるのも魅力」だと言います。
特に評価されているのが、エンジニアの「自走力」です。

「パーソル&サーバーワークスのエンジニアたちはAWSのトレーニングを受け、必要な資格も取得しています。指示を待つだけでなく、自ら課題を見つけて解決策を提案してくれます。今回、IT未経験から参画された方もいらっしゃいますが、吸収力が高く、積極的に動いてくださるところが本当に助かっています」と嶋田氏。

高度な技術的課題に対して、パーソル&サーバーワークスのエンジニアは柔軟に対応してくれます。「AWSへの移行にあたって、AWS CDKを使ったデプロイの導入に多くの課題がありましたが、パーソル&サーバーワークスのエンジニアが中心となって検証を進め、現在ではスムーズにデプロイができる環境が整いました」と成果を語ります。

続けて梅津氏からは「トレーニングで共通認識を持っていることが、チームとしての一体感を生み出しています。特に技術選定や設計の場面では、エンジニア間で共通言語を持っていることが非常に効率的でした。最小限の指示で成果を出せる人材は、マネジメントの負担も軽減してくれます。私たちも本来の業務に集中できるのです」と評価をいただきました。

共に未来を創造していく技術パートナー

現在、プロジェクトは設計・開発を進めながら構築も開始しており、1自治体での検証を経て、今後さらに拡大していく予定です。それに伴い、パーソル&サーバーワークスの支援の増員も予定されており、今後も協力関係を強化していく方針だといいます。
「私たちのビジョンを理解し、共に未来を創造していける技術パートナーとして、パーソル&サーバーワークスとの協業は今後も不可欠です。単にエンジニアを派遣するのではなく、一緒に良いものを作り上げていく、そういう姿勢に最も価値を感じています。」と嶋田氏は語ります。

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